今ままでこの仕事をしてきて色々なハーレーを何百台と見てきました。100周年のオープンロードツアーの時には貴重な新車も沢山みました。アメリカでは世界に一台しかない物やハーレーが正式に発売していないシングルのナックルやプランジャーサスの付いたプロトタイプなど様々な感動を体験してきました。
そして今日、また新たな感動を体験しました。口では言い表せないとよく表現しますがまさにその通りです。1978年にハーレー社が創立75周年を記念して発売したアニバーサリーモデルのFLHとXLHの新車が目の前に届いたのです。
このモデルは当時如何にハーレーが力を入れたのかが良く分かるモデルで、車体の塗装がクロにゴールドのピンストライプ入りとなっています。この配色は1号車の色と同じで、当時のカタログにも1号車と共に掲載してあります。
そんな記念モデルの新車、しかも両モデル2台(FLHとXLH)が目の前にあるのです。今からちょうど30年前に発売されたそのままの姿で。新車であっても保管場所の状態によっては各部に錆が出たりゴムやプラスティック類が硬化したり、何かしら車両が劣化していく物ですがこの車両は何処にも錆がなく傷んだ箇所も見当たりません。
仕事上、バイクと云う性質の物が如何に新車と同じ様な状態を保つ事が難しいか痛感しているので、30年前の物が当時と殆ど変わりなく目の前にある奇跡(少し大袈裟ですが)に感動するのです。
FLHのアニバーサリーモデル生産台数2120台のうち何台が現存し、その中の何台が新車として残っているのでしょう?そしてXLHのアニバーサリーモデル(生産台数調べれなかったです)の新車と2台が並んでいる絵を世界中の何処で見れるでしょうか。恐らくミルウォーキーのハーレー本社とバンカラだけ(世界は広いので何処かにあるかもしれませんが)かもしれません。
スパナやドライバーが掛かっていないボルト・ナット類、泥を跳ねていないフェンダーの裏側、何度も回されていないイグニッション、排気で汚れていないマフラーエンド、全く擦り減っていないグッドイヤーのタイヤ。何処を見ても本当に感動出来ます。
旧い物はバイクに限らず、その物が経過して行く時間の中でどの様に接しられ扱われて来たかを想像したり思い起こしたりして感じる良さがあると思うんです。
日本中のどれだけの人がこのブログを読んでくれているか分かりませんが、純粋にハーレーが好き・旧い物が好きと云う方は是非見にいらして下さい。暫くは(いつまで店内で展示しているかは分かりませんが)店に展示してありますので。必ず感動して頂けると思います。(まぁ今日来られたヤブキさんの様に「ふ~ん新車?凄いね」、以上!みたいな人も居られますが笑)
※それにしても30年かぁ長いですね。30年前と云えば私が7歳で小学1年生、・・・おおぉ小学校に入学した時、生徒全員に小さな鉢に入ったツバキの苗を貰ったなぁ。裏庭に植えたツバキの苗は今どおなってるだろ?帰って見てみよ。